どんぐり学舎

かてごりー:小学生のこと

【ゲーム紹介】ストーリーキューブ

どんぐり学舎では、

どんぐり問題を始める前に「言葉の練習」をしています

子どもたちには「言葉の練習」なんてことは言いません

少し前に作文講座を何回かやってみて、

子どもたちが案外自在に言葉を操れないことに少し

危機感を覚えました

 

ちゃんとした作文なんか書かなくていい、

ふざけたっていいのに、まずは言葉が出てこない

空想の話でもいいのに、なんでもいいのに、

ただただ、苦悶の表情でまっしろな原稿用紙を睨んでる…

ありゃりゃ、これはそもそも「言葉」って楽しいっていう経験を

もっとしていかないとね

と思い、「言葉の練習」を意識しているのです

 

バリエーションは何種類もあります

子どもたちが一番好きなのはなんといっても絵本の読み聞かせ

私も大好きな絵本

子育て中、何度助けられたかわからない絵本

そして、

厳選した絵本には美しい絵と、美しい言葉が

子どもたちへの愛情いっぱいに詰まっています

わたしが絵本袋を持っていると

「あ!!今日は絵本だ!!なんの本?何冊?いっぱい読んで!!」

そして読み始めようとするとそれぞれが好きな場所を陣取るのですが、

「ここがいい!」とわたしの膝に座ろうとする子も(笑)

 

小学生でも絵本を喜ぶの?

と晩ご飯のときに夫が聞いてきました

あったりまえだよ~!と娘たち

 

絵本を袋から出した瞬間「あ、これ知ってる!」と言っていた子も、

そんな幼稚なのもう卒業したぜ、とクールに決めている高学年男子でも、

わたしが読み出すとちゃんと聞いてくれます

 

そして、案外発見があるのが「素読」

論語、百人一首、詩、短歌…

できるだけ「意味の分からない」ものを選びます

ふりがなはふってあげます

わたしが先に読んで、ついて読むのですが、

子どもたちは同じ日本語ながら古くて、よく知らない言葉を、

それでも一生懸命目で追って、耳で聞いて、声に出して読んでいきます

なにしろ私が古典好きなので、

いつかはみんなで平家物語や奥の細道なんかをすらすらと読みたいな、と

百人一首は今、20番まで読んだところです

 

声に出して読んでみると、美しくてかっこいい日本語のご先祖様が

本当に素晴らしいことがわかりますよ

もちろん、暗唱させたり、意味を解説したりはしません

読んでみるだけです

でもそれだけで放っておくと、子どもたちは言葉遊びを始めたりします

いつのまにか覚えている子も

 

そんなこんなで、

今回の「言葉の練習」に選んだのは

我が家に結構前からあるゲーム「ストーリーキューブ」

てのひらにのるくらいのかなりコンパクトなケースです

中には9つの立方体(キューブ)が

それぞれの6面にはいろいろなイラストが刻まれています

いったい何の絵なんだろう?というのもありますが、

それも自由に設定できるので心配ありません

ルールは簡単

このキューブをサイコロみたいにいくつかいっぺんに振って、

出たイラストを好きなように並べてお話を作るのです

今回は、「昔々、あるところに…」から始めるように設定しました

小さな子は2つから、大きな子たちはまずは3つからスタート

順番にひとりひとり作ってみました

自分の番の時にはなかなか思いつかないのに、他の人の番の時になると

「あ、わかった!」という子が多くて面白かったですよ

一生懸命考えますが、

結構へんてこりんな話になるのでこれまた面白い

みんなが作ったお話を紹介したかったけど、

キューブの写真をこれしか撮っていなくて紹介できません…

それから、笑いすぎて写真をとることを忘れていたのでした…

 

メンバー全員が授業後の庭遊びや自然遊びなどで親しくなっているクラスは

言葉もどんどん出てきて、お話も違う人の番の時に奪い合うほど溢れてきます

「次はおれ、9個全部でやるぜ!」という子に刺激され、

結局全員が9個のキューブをつかって壮大なお話を作ったり

そろそろおしまいにしようかな、と思ってからしばらく放っておくと、

全員で一緒にひとつの話を作ってみたり

 

まだまだメンバー同士がそう親しくはないクラスや、

新しく入ったばかりの子からは、ほとばしるような言葉はないのですが、

誰かが作ったお話に笑ったり、

一生懸命考えたりする表情を見逃さないようにしていました

 

やはり言葉は、

誰かに何かを伝えるためにあるもので

思っていることや考えたことを声に出して言う、ということは

子どもにとってごく自然なことながら、でもそれを

大人がどううけとめるかということはもしかしたら小さな子にとっても

実は神経をつかうものなのかもしれません

特に、

親ではなくわたしのような存在の前では

学校ではどうなのでしょう

先生は小さな声も受け止めてくれて、

何も言えなくても待ってくれて、

ささやかな笑顔も、寂しそうな表情も、見逃さないようにしてくれているのかな

 

長女が小学校1年生の時、

「声が小さくて発言が聞こえません」と担任の先生に何度も注意されました

本人もでしょうけれど、親にまで何度も

いろいろあった1年間でした

声が出ないのではなく、出せないのだということに、気づいてもらえませんでした

2年生の担任の先生は、

「これを持つとみんなの前でも話せるようになる魔法のスティック」を教壇に置いていました

発表する児童が前に出ると「必要か?」と尋ねてくれて、必要だと貸してくれました

長女も、そのスティックを持つと不思議とみんなの前で話せるのだ、と嬉しそうでした

 

子どもの言葉は

オウムのようにただ発音の仕方を教えて反復させるものではありません

ましてや字を習いたての子に原稿用紙に書かせて添削するようなものでも

 

嬉しくて伝えたくて、

悲しくて伝えたくて、

聞いてほしくて、頷いてほしくて、

わたしたちに向けて投げかけられる愛おしいものです

 

学校の担任の先生にはたくさんのお子さんを細やかに見るための

経験値やテクニックが必要ですが、(それでも絶対諦めずに追究していただきたい!)

家庭でならわが子を相手に、そう難解なことではありません

自分の言葉に自信がなければ、

よい絵本を選んで読んであげましょう

子どもが安心して言葉を発することができるよう、

あたたかな環境を整えましょう

何か話し始めたら、家事や仕事をしていても、少しだけ手をとめて、

しっかりと顔を見て微笑んで言葉を待ちましょう

 

ストーリーキューブ

どんぐり学舎のゲーム仕入れ先のひとつ

いつものMOMOに売ってます