どんぐり学舎

かてごりー:どんぐり問題

みんなのキック

最初に選びたい学習方法』の「むーちゃんの絵」を真似て、

先週の授業の最初に「キックの絵」をみんなに描いてもらいました

新年度資料の表紙にするために、みんなに絵を描いてもらいたかっただけなのですが、

あまり可愛いのでご紹介しようと思います

 

白い紙を配りながら、

「ねえ、みんな、”わからない”ってどういうこと?」

えーっ!?

わからない、はわからないでしょう?

わかる、じゃないこと…

どういうって言われてもなあ!

素直などんぐりっこさんたちは目をくるくるさせて一生懸命考えています

「うーん。じゃあ、その紙に、キックを描いてくれない?」

えーっ!?キック?キックってなに?わかんない!

「ほれ、それが”わかんない”だよ」

あー!そうなんだ!?

「わたしがね、昔飼っていたペットの名前なの。

みんなには”わかんない”だろうけれど、私の頭の中には、

キックの姿が浮かんでいるよ。だから、キックのこと、わたしはわかるんだ」

ふむふむー!

「だから、これから、キックのことを文章で説明した紙を配るね、

1年生でもひとりで読めるように、ふりがなをふっておいたから、

みんなで、それぞれ、キックのことを描いてみてくれないかな」

 

わたしの飼っているペットのキックは、

白くて大きな犬です。

毛は短く、尻尾は長いけれど、先がくるりとまるまっています。

キックはいつも黄色い首輪をしています。

好きな食べ物はブロッコリーです。

今日も、お気に入りの赤いお皿に、ブロッコリーを山盛り入れてもらって、

嬉しそうに尻尾を振っています。

キックの小屋は小さいけれどとても快適です。

屋根は青くて、壁には小さな窓があります。

お気に入りの緑色の毛布が、

小屋の入り口からちょっとはみだしています。

 

そして、

みんなが描いてくれた絵がこちら

いつもは「せんせい、読んで~」と頼んでくる読み聞かせ方式の子も、

黙って黙々と、ひとりで描いていました

そして、それぞれの教室ごとに、小さな展覧会をしました

いつもはみんな、違う問題を読んでいるけれど、同じ文章を読んで描くのは初めてでしたね

みんなの展覧会の絵の横に、本物のキックの写真もそっと貼っておきました

 

みんなが描いてくれたキックをみていたら、

今は亡きキックのことが思い出されて懐かしくなりました

わたしが書いた文章から、

写真も見ずに、一生懸命絵でわたしの思い出を再現してくれたみんな

なんだー!耳は立ってたんだね!と写真を見てがっかりしたり、

上手な上級生の絵をほれぼれと見ていたり、

展覧会の感想は様々でしたが、

私にはどの作品も本当にステキに見えました

 

黄色い首輪

赤いお皿

山盛りのブロッコリー

尻尾を振っています、という言葉の再現

緑色の毛布がちょっとはみ出しています、という部分の表現

細かいですが、「全て描き出す」というルールを忠実に守ろうとしている子がほとんどです

 

たくさんのキックの絵を眺めていたら、

この子たちの優しさと、豊かさと、賢さに頭が下がる思いがしました

 

子どもはみんな、素直で、賢いものです

大人が邪魔をしなければ、そのままずっと、どこまでも伸びます

この絵を表紙にした新年度の資料を準備しながら、

新たな年度のことを四六時中考えています

 

来週は福岡へ行きます

どんぐり学舎は1週間閉講です

糸山先生と、個人的にお会いできる貴重な時間を作っていただきました

 

文字通り、山積みになった書斎の机に向かい、

ひとつひとつの課題を片付けている今日

ぼーっとするとあっという間に埋もれてしまいそうなほどの

仕事量ですが

ひとつひとつのことを丁寧に

そう、子どもたちが一語一句逃さず絵にしようと白い紙に向かっていたこの時のように

わたしも丁寧に毎日を過ごそう、って思いました

 

保護者の方々もぜひ、

お子さんの感性を大切に

丁寧な言葉がけと、環境設定、自然遊びをなにより優先して、

ゆったりとした春休みを過ごしてください

 

本年度もありがとうございました