どんぐり学舎

かてごりー:どんぐり・しぜん・すくーる

川に教えてもらったこと

今週月曜日に、「いつもの川」へ金森先生と、内山先生に会いに行ってきたWSメンバー

専属カメラマン(勝手ながら…)がまたまた素晴らしい写真をアルバムにしてくれたので

みんなで感動しながら共有

子どもたちの表情がどれも素晴らしくて、こうして目をかくすのがもったいない…

でも、子どもたちのプライバシーを守るため、仕方なく…

何度も、何度も、スライドショーでアルバムを見ながら思ったのです

この子、こんな顔するんだ

この時、どんなこと考えていたんだろう

目の前で、見ているときも思いますが、こうして、あらためてよい写真を通して見ると、

…もちろん、写真家の方の心のこもり方が素晴らしいからなのですが、

今まで考えたこともなかったことも、思いつくようになりました

子どもたちのこんな表情を見ていると、

いくら、親や指導者である私たちがどんなにすごいことを思いつき、

子どもたちのために盛大になにか施したとしても、

ただ当たり前にそこにある自然

ただ当たり前にそこに流れている川にはかなわないんだな

と痛感するのです

今回の「キモ」はわが子が小さい頃に名付けた「天然ウォータースライダー」ゾーン

他の川にも何カ所かあるのですが、この場所ではここがメイン

大きな岩でせき止められた段差の部分の1箇所が、

小さな滝のようになっていて、その隙間を狙って流れていくと、

吸い込まれて、下の段に流れ落ちることができます

慣れていないと、かなりの激流に見えて怖そうですが、

すぐに流れは穏やかになり、下段は浅いので心配要らないのです

必要なのは、

がくん、と段差を落ちる急流に乗る「勇気」のみ

家族で来ると、わが子たちはもちろん、

保育園児の姪も、私たち大人もみんなで何度も何度も流れて遊ぶ場所です

わかりますか?

段々と、流れに吸い込まれて、今にも激流にのみこまれそうな時の、

慣れてきたとはいえ少し不安そうな子どもたちの顔

そして、流れている途中では必死に浮き輪にしがみついて、歯を食いしばっている子もいる

でも、楽しそうで、ドキドキしていそうで、

下の段に流れ落ちると安定した流れに乗り、ほっとしたような緩んだ顔に

…それは、すぐ下で必ず交代でお父さんやお母さんが待っていてくれる安心感もあるのでしょう

何度も何度も、

流れては、のぼり、また、流れてはのぼり…

数え切れないほど飽きずに繰り返す子どもたちに、

嫌な顔ひとつせず、休憩もそこそこで付き合ってくれる親御さんたち

そして、ずっと写真を撮り続けてくれるお父さん

同じ事しているのに、ずっと撮影してくれて…と、不思議に思ったり、ご負担を心配したり、

私としては内心思っていたのですが、そんなことも口に出せず帰りの車の中での次女の話

「あのね、最初はたまたま流れちゃったの。吸い込まれちゃって。

水量も多いし、危ないから、今日はスライダー、ダメだよね、って思っていたんだけど、

でも、1回流れたらね、大丈夫だな、って思って、次はわざと流れていったの

浮き輪も連結してね

逆に、水が少ない時よりよかったんだよ

それでね、○回目の時にね…

それから、最後から○回目の時はね、危なかったの!岩の手前のところから落ちそうになってね、

なんとか持ち堪えたの…」云々…続く…

そうか、何度も何度も同じ事を繰り返しているように見えても、

子どもたちにとっては、その都度違うんだ

水の流れも似たようなものだけれど、どの角度で流れ落ちるかによって、

スピードや、吸い込まれ方が違うんだ

浮き輪を連結するのはいつものことで…それでも、

誰がどこにつかまっていくかとか、先頭はどうするかとか、

うまいこと交代して、話し合って、

…今回は、初めて、金森家の長男くんと次男くんも加わって、

「お話した?」と次女にあとできいたら、

「うん、落っこちて、流されそうになった時、つかまって!!って助け合ったの」

うふふ

 

繰り返しじゃなかったんだ

だから、カメラマンお父さんもずっとずっと、追いかけてくれていたのかな

 

川で遊べるって案外ラッキーなのかもしれません

こんなに条件の揃った川は、誰にとっても気軽に行ける場所にはないのかもしれませんが、

探せばどこかにあるはずです

こう頻繁に川に行っていると、「近くにいい川があっていいですね」ってよく言われますが、

決して、自宅の近くではありません

ただ、私は、前世が川魚?っていうくらい川が好きで、

小さい頃から「今日は○○(弟)の誕生日だから川原でホルモン焼こう」「やったー!!」とか、

ご褒美的な家族のレジャーだったし、

「ここはおりられるかな?」って父が冒険して探してくれて、いろんな川原に下りたし、

そして私も、自分の子どもと川で遊びたくて、それはそれは探し回ったのです

見つけた川原の半分ほどは、川遊びスポットとしてはふさわしくなかったし、

半分の半分ほどは人間の手が入って、人工的でつまらない川原になってしまったから、

残りのほんの少しの川原で、なんとか遊んでいるだけなんです

 

海が近くにあったらステキ…って思うけれど、

自然遊び初心者には海より川が安心なのです

まずは川に入り、川底や、流れを大人が調べ尽くすのが前提ですが、

それがわかっていれば、流れの先に必ず誰かがいて、「限界ライン」を作ること、

川原全体を見渡せる場所に川に入らない大人が待機する場所を設置すること、

そうすれば、子どもたちは限界ラインまで流れてはまた上流まで、

待機場所の前を通ってのぼって、と繰り返します

 

遊園地なら大人が事前に安全チェックをする必要もないでしょう

管理された公園なら子ども向けに計算された遊具が楽しませてくれるでしょう

わざわざちょっと危険な遊具をあつらえてくれる面白い公園もあります

でも

やっぱりわたしは、人間には作り出せない場所で、環境で、子どもたちと遊びたい

どんなにスリル満点の滑り台でも、

朝から晩まで、ほとんど休みなく滑り続けていたい、なんて熱望する子どもは

ほとんどいないでしょう

それは「繰り返し」だから

いろんな格好で滑り降りてくる子どもたちの工夫は楽しいけれど、

予測不能な川の流れに身を任せる楽しさには敵わないでしょう

川じゃなくてもいい、野原なら風が、野山なら木々が、斜面が、きっと子育てを助けてくれますよ

 

川に入らない子たちの楽しみの見つけ方も、毎回おもしろいのです

今回の「ツボ」は「石みがき」

少し水に濡らして、小さな石を、大きな石の上でこすると、

色もちがう、削れ方もちがう、「ねえ、みて、みて」って何度も

中学生の長女も「ちょっとはまっちゃった…磨製石器だね…」とちいさな子たちと一緒にごしごし

泳ぐため、だけじゃなくて、川原に行くのがどの季節でも好きな私は、

独身の頃はひとりでバイクで川原によく行っていました

川の水は、こんこんと目の前を流れ、

さっき目の前ではねた泡はあっというまに向こうまで流れていて、

二度と私の前に戻ってくることはない

鴨長明の方丈記じゃないけれど、

そんな無常観にいちいちふけっているわけでもないけれど、

でも、川の健気さ、潔さ、強さ、優しさ…その中に人生を感じることはあります

子どもたちはそんなことも考えず、ただただ遊んでいる

自由に

川に入っていても、入っていなくても、自由に過ごしている

いつか川と無縁の生活を送ることになっても、

きっと、この日のことは心のどこかに覚えてる

水はずっと、流れているんだ、ってことを、体で体験したことを、覚えてる

川はただ、そこにあって、

流れていて、

ちょっとお邪魔します、って入らせてもらうだけ

そこには魚や虫も住んでいて、「お、来たな」と迷惑がられるけど、つかず離れず、その辺にいる

それでも川は、何にも変わらずそこを流れている

子どもたちを乗せて、親たちの前を流れていく

いつも、「今日もありがとう」って川に行って帰ってくる私

 

写真をずっと見ていたら、子どもたちの将来がますます楽しみになったのでした

All Photos by Abe-san

edit by izumi

 

ぷろふぃーる
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