どんぐり学舎

かてごりー:どんぐり問題

子どもたちの進化

春は目に見えて色々な物がぐんと大きく伸びようとしています

畑の野菜も

木の芽も花の芽も

庭に立っているとものすごい生命力を感じるのです

家の中の水槽の中でも

冬の間おとなしかったシマドジョウが

真っ赤な金魚に交じって上へ下への大移動

元気一杯に動き回りだしました

 

子どもたちは新しい学年に上がって、

大人が、心機一転がんばろう、なんて声をかけるものだから

頑張ってしまって…早速ちょっと疲れているかな

…素直なんですねえ

こんな季節こそ大人はゆったりと構えていてあげたいものです

ゆっくり、スタートすればいいのだから

 

さてどんぐり学舎の子どもたちにも変化が

進化というべきか

その子なりの、それぞれの成長が目に見える春です

わたしはこの瞬間を目の当たりにすると

ああ、この仕事を続けていてよかった、と

わたしはこの瞬間に立ち会うためにここにいるのだ、と

心がふるえるのです

 

最近目立って進化している小学生の数人の特徴としては

卵が先か…ニワトリが先か…わからないけれど、

おそらく親御さん、特にお母さんの心境の変化が関連しているようです

どっちかな

お母さんが変わったから子どもが変わるのか

子どもが変わってきたからお母さんも変わってきたのか

どちらでもいいです

どちらもいいことです

(マイナスなこと…に関しても同じ事が言えますが)

 

習い事を減らしました

子どもの目をよく見るようにしています

宿題をなにより優先しようとしていたのを、

あとでいいよ、って声をかけるようにしました

好きなことを好きなようにやっているのを放っておくようにしています

自由に、させています

 

素敵です

そんなお母さんの子になりたいですよね

だからお子さんが生き生きしています

 

ぎりぎりまでめいっぱい遊んできてくれたら

どんぐりへの取りかかりもスムースなんだけどな

子どもたちにはそう言います

…大人にはわからなくなってしまっているようですが

そう、ぎりぎりまで遊んだら塾に集中できないんじゃないかとか

遅れたらセンセイに迷惑がかかるとか

そうですねえ…時間を守ることもしっかり教えていくべきだけれど、

足りるまで遊ぶこともとても大事で、

自分から時間を守ろうと意志が働くのを待つのもすごく大事で…

わたしがこんなスタンスでいると

長いこと通ってくれている親御さんからは少しずつ緊張感が解けて

子どものペースがすごく大切、ということが伝わったのか

なんだかみなさんとっても笑顔が素敵で

こちらまで幸せな気分になってしまうくらい、笑顔が優しくて

 

さて授業の時間です

「どんぐり問題」「塗り漢字」「D-cal」を

わたしがそれぞれの子どもたちの名前の入ったポケットに入れておきます

この選問もそれはそれは楽しい作業です

授業の終わった後、選んでおくのですが…今週はこうだったなあ~来週はどうかな~って

その子のぐあいを想像しながらひとりひとりの問題を選ぶのです

全部やらなくてもいいのです

その日の気分でさらに子どもたちは選びます

漢字は3年生以上は200個ほど出てきますから、

毎週5つずつくらいポケットに入れておきますが

何枚塗るかは自由です

塗っても塗らなくてもノートに貼っていきます

筆順で色分けした大きな漢字が集まっていくノートはとってもきれいです

 

最近、子どもたちはこのペースに慣れてきました

自由にしたらなんにもしない子もいるんじゃないの?

と質問されますが

今のところそれはありません

時によっては何にもしない日もあります

目が…泳いでいて、なにかあったんだな~という日です

そんな日は少しだけ誘導してやったりします

ひとつでもなにかを達成したらその日はそれでいいじゃないの。ということで

なにかひとつ、提案しています

 

ひとりで黙々と取り組めるパズルやゲームも用意してありますが

基本的には「今日やること」が終わったらそれをやっています

本当に気分が落ち込んでいる日は

ひとりで黙々とやっていますが

調子のよい日はみんなでさっさと全部終わらせて、

わいわい言いながらそれをやっています

全員でチャレンジするゲームをすることもあります

 

でも最近、それも時間がなくてあまりしていません

だって、

粘り強くなっているのです

以前は「わかんない」連発だった子も

「なんだろう、どうしてだろう」と気の済むまで挑戦しています

「お宝行きにしようよ」と提案しても

「いや、まだ…待って…」と考えています

ずうっと寄り添っていないと自分で問題も読もうとしなかった子も

わたしが別の子に呼ばれて背中を向けている間に

さくさく描いて、さくさく解いて、とんとん、と背中をたたくのです

誇らしげな顔で

 

もう、誰かにずっとカメラを回しておいていただきたかった…

この子たちの進化を、わたししか体感できないなんてもったいない

でも、撮影して記録したらばれてしまいますね、

わたしがなんにもしていないということが

 

わたしはなんにもしていないのです

「粘り強くなりなさい」と指導してもいない

「あきらめずに考えなさい」とも言っていない

むしろ「お宝行きにしようよ」と促しています

 

わたしはただ、待っています

信じて、待っているだけです

その日によってはなんかぶつけてくる子もいます

どこかでぶつけられた怒りや、苦しみや、痛みを、

わたしにぶつけてくる子もいます

わたしにぶつけてそれで楽になれるなら、

それで子どもらしい本来の素直さを取り戻せるなら、

喜んでぶつけていただきましょう

 

でもね、

お母さんやお父さんが受け止めてくれたら、

きっとそれが一番幸せなんですね

ぶつけても大丈夫、とわかっているから、わたしにぶつけるんですね

もちろん、親御さんにも大丈夫

心配しないでぶつけなさい、と

そういうスタンスで日々子どもを包んでいたいですね

 

どんぐり問題はこんなにもたくさんの幸せをもたらしてくれます

付き合う大人には……わたしを見た周囲の人が言うには「忍耐力」が要るらしいです

大人が手を出せば簡単に解決することを

子どもにさせてみるのは大人にとって忍耐力が要ることのようです

でも、手を出したことで子どもが失うことを知ると、

怖くて出せなくなります

「これとこれを足せばいいんだよ」と教えてしまうことで、

その子はその部分の思考回路を作れないまま終わります

人に作ってもらった回路は機械と同じです

融通はきかないし、制御不能になることもあるかもしれません

だって、自分でこしらえたわけじゃないですから

 

出てくる通りに足したりかけたりすればいい簡単すぎる算数の問題では

思考回路を作るに至りません

大人が手出しする前に子どもたちはパターンをつかんでしまうでしょう

 

パターンのない文章問題…どんぐり問題にぶつかると

子どもたちは試行錯誤してなんとか正解にたどり着こうとします

もうそのたどり着こうとすることだけで充分だ、と思います

充分思考回路は作られたなあ!と

でも、小さな達成感がほしい子どもにはなにかしら達成させます

答えが違っていてもほめたりするから「なんでほめるん!?」と戸惑う子もいます

考えることが大事なんだ、

もっと言えば

感じることが大事なんだ

ということを伝えたいのです

 

春です

冬の間、見た目には全く動きのなかった地面周辺がざわざわ、賑やかになってきています

冬の間なにをしていたんでしょうか

止まっていたわけではありません

この時を待っていたのです

待ちながら、準備していたのですね

思い切り伸びる時を待っていたのです

 

わたしたちは子どもたちを

自由に、どこまでも伸ばしてやれます

伸ばしてやれる、なんて傲慢ないいっぷりですね(笑)訂正します

…邪魔さえしなければ、子どもは自然と、伸びていきますよ

ぷろふぃーる
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