どんぐり学舎

かてごりー:どんぐり問題

数えたくてわくわくしている子

2MX61

ダンゴム市の人口は、みんなで72000人です。今、男の列2列と女の列2列に並んでもらっています。数えてみると、女が男よりも2000人多いことがわかりました。では、女一列には何人が並んでいるのでしょう。ただし、男の2列は同じ人数、女の2列も同じ人数と考えてください。

 

現在小学校2年生

どんぐり歴2年(年長のまんなかあたりから)

テレビ無し

ゲーム無し

習い事1つ(週1回30分ピアノ)

宿題無し(マシーン稼働)

どんぐり倶楽部良質の算数文章問題 週2問程度

の子の先週の作品です

 

絵が少ないけれど、解いているのを見ていたら、

まず問題の横に「ここから だんごむ市 です」と、県境によくある看板のようなものを描いていて、

糸人間の男と女をささっと描くと、もう数えたくてたまらない、という風に

お札風の絵図を描き出しました

10000と描いてあるのを7つ

1000と描いてあるのを2つ

まず描きました

2年生の現状では1000より大きい数は「習っていない」のですが

「大きな数はお金で考えると簡単♪」とるんるんでこの子はいつもこんな風に描きます

さて

次に枠を書きました

2列に並べるというので、「男、男」「女、女」と見てわかるとおりです

「女が2000多い…」と言いながら、「女」の枠の上部に1000をふたつ、

最初に描いた72000分の絵の中から移動してきました

だから左上の1000の2枚に×がしてあります

さて、

残りの70000をあとは4列に均等に分けるだけです

上から4枚の10000に×をして、

10000ずつ4列の枠に移動させました

のこり30000

「4つにわけられない…」

とつぶやいて、

「そういうときは~♪」と「両替」し始めます

全部1000にして、また4列に移し始めました

ここで男の方に移動させるのを青、

女の方に移動させるのを赤、とやっと色鉛筆登場

丁寧に色を塗るより、早く描いて数えたい、という解き方をする子です

1000を分けていくと、また

「4つにわけられない。」と残った1000をまた「両替」

今度は100にして分配していきます

100になると○で囲んでいるから、このあたりで完全に「人」じゃなく「円」で考えてるな

と心の中で苦笑しながら見ていました

きれいさっぱり分け終わると、

「女の列は…」と数えて、「18500円!」と張り切って書いて、

わたしが「ん??」という顔をしていると、

「あれっ!そうだそうだ!」と笑って「人」と書き直し。終了。

 

現在、掛け算九九を学校で習っているところです

割り算はできません

でも、

誰が見てもわかるように描けていると思いました

解き方、描き方の手順を見ていると、

思考回路がむくむくわき起こるのが見えるようでした

 

大きな数を見るだけで「習ってない!」と問題を突き返してくる子もいます

「72000人も描かなきゃいけないの!?無理!」と、

描き方の工夫がいつまでもできない子もいます

「ここから だんごむ市 です」なんていう、あってもなくてもいい情報は

断固描かない子もいます

実はとっても大事なんだけどな…

 

でも、

ただただ、「どんぐり問題の解き方のルール」に忠実に描いて考える子は

このくらいの問題になってくるともう、なんというか、挑戦するような気持ちで、

早く描き上げて数えたい、というわくわくしたような姿勢で、

解きにかかるのです

もちろん、一番大事なルール

「すべて絵図にする」

を守るために、「ここから だんごむ市 です」を描くわけです

かつて、この子も、

いつまでもねずみのお母さんと子どもたちの絵を楽しそうに描いていたし、

うさぎのおべんとうやさんの内装まで楽しそうに描いていました

0MX100問、1MX100問を解きあげて、

現在2MXの2/3ほど解き終えています

もう、そうそう単純な問題は残っていません

まだまだ幼くかわいい絵を見たいところですが、

なんだか最近は数学の難問に立ち向かう中3生の目つきに似て

いかに整然と描くか、いかに数え上げるか、と工夫しているように見えます

 

こういう子を見ていると、

考えるのって楽しいんだな~と、

わくわくしてきます

 

別のことに力を奪われ、

丁寧に考えることも放棄して、

大きな数字や長い文章題を見ると条件反射で「めんどくさい」と言い出す子たちと

この子との能力差は

ありません

子どもはこの時点で

能力差などないのです

めんどくさい、と自分で線をひき壁を作り、

いやいや立ち向かったって、

解けるはずはないし、楽しくなるはずもありません

 

「文章題が苦手なんです」と決めつける前に、

なぜ問題に立ち向かえなくなったのか、原因を探してみてはいかがでしょう

小学校低学年の間にその原因を探せなかった場合、

高学年ではますます投げやりになり、

「いまやってる授業」だけはなんとかクリアしたとしても

しっかりと身につき、心から理解することなく進んでしまい、

中学校では取り返しのつかないことになります

 

この子がもしこのまま中学生になっていったら、

学校の授業も、テストも、楽しめるのではないでしょうか

知ることを楽しむ

考えることを楽しむ

それができるだけで、「勉強」は苦痛ではなくなります

計算練習や漢字練習は「勉強」なんかじゃありません

こういう思考力をつけるために、この子が積んだトレーニングなどありません

解き方を誰かが教えるようなこともありません

特別なことではなく

ただ、子どもが「考えることを楽しむ」ために

親にできることは

「考えないでできること」をできるだけ排除することです

遊びからも、勉強からも、生活からも、

子どもが知恵をしぼって自由に満喫できるように

親が意識してやるだけです

簡単なことなんですよ

 

こどものしていること、かんがえてること、

おとなには「なんで??」ってことが多いけど

そんな世界に、かつてわたしたちもいたんですよね

ただ数えるだけの遊びなんて、楽しいのかな?って

忘れているでしょうけれど、

楽しかったんですよ

ただお風呂でお母さんと数えるのや、

ただブランコを漕ぎながら数えるのも

 

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アルフ プリョイセン 林 明子

福音館書店 1991-07-05



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このダンゴム市問題をどんな風にお子さんが解くか、

2年生以上のお子さんなら、

ぜひ試してみてください

高学年のお子さんならなおおもしろいですね

あ、

どんぐり問題、監督者の最も大事なルール

「ヒントなし」「教えない」

決して口出しはしてはいけません

 

ぷろふぃーる
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