どんぐり学舎

かてごりー:子どもとのくらしの中で

なぞなぞの意味がわからない?

先日、とあるイベントの企画に携わり、

小学生用のクイズの問題を200問近く作成しました

実際、1年生から6年生までの子どもたちにクイズを一対一で出題してみて

あれ?なんか変だぞ…という、感覚に陥りました

 

なぞなぞ。帽子の中に入っている動物は?

 

(こたえ うし)

 

なぞなぞ。カミはカミでも怖そうな大きなカミは?

 

(こたえ オオカミ)

 

このあたりは小学校1・2年生向け問題

 

食べる前は1本なのに、食べた後には2本になっているものはなに?

 

(こたえ 割り箸)

 

顔の中にあるビルってなんだ?

 

(こたえ くちびる)

 

これらは3・4年生向け

 

5・6年生向けには、生意気盛りの男子をぎゃふんといわせようと(笑)

難度の高い物も混ぜたのですが、でもほとんどは以下のようなレベル

 

同じ小学校に通うみえこちゃんとゆりかちゃんは運動会の日も、遠足の日も、校外学習の日も同じお弁当でした。さて、どんなお弁当だったでしょう。

 

(こたえ  サンドイッチ ※三度一致)

 

カツオ君、ワカメちゃん、タラちゃんの三人で買い物に出掛けました。店員さんはなぜかワカメちゃんにばかり商品を勧めます。それはなぜ?

 

(こたえ  買いそうだから ※海藻)

 

全てわたしが考えたのではなく、クイズサイトなどからたくさんお借りしました

 

最後の2問などは、正解を明かしてもなお、「意味がわかんない!」と匙を投げられました

1・2年生も多くの子が、1度聞いただけでは「意味がわかんない…」と

1度聞いただけで自分の中で考えて…一生懸命答えた子の方が少なかったかもしれません

もちろん、クイズが好きで、得意そうな子もいましたよ

そもそも、

一対一で生徒や我が子以外の小学生とこんな風に対話する機会が珍しいのですが、

それはもしかしたら、子どもたちにとっても同じなのではないかと思ったのです

目を合わせてクイズを出すだけで、なんとなく照れくさそうな子や、疑うような目つきの子

列を作ってクイズを出してもらうのを待つ間、低学年の子が一生懸命考えているのに

「早くしろよ!」と威張る高学年

毎回ながら、色々な発見があり、勉強になる体験ではあったのですが…

この、なぞなぞの「意味がわかんない」現象についてわたしなりに考えました

 

なぞなぞも、クイズも、「言葉遊び」です

言葉をつかって遊ぶということは、自分の知っている言葉の数や種類によって

その広がりが変わってきます

たとえば1年生なら、まだ生まれて6~7年ですから、

言葉を獲得しはじめて4~5年といったところでしょうか

脳内にある「言葉の数や種類」が豊富なら

言葉を使いこなすのがうまくなるかというと、全くそんな傾向は見えません

なんたらカードや図鑑のようなものでやたら物の名前を覚えたところで、

そのまんま博士のように育つ子の方が(長年子どもを見ていると)まれです

記憶することにはなんの広がりもないと思うのです

 

以前、発達について学んでいた時、「一語文」という言葉を知り、感動しました

よく、赤ちゃんの発達で「二語文が出た」などということを聞きますよね

「まんま、ちょうだい」「ママ、だっこ」「わんわん、いた」など、

2語で短文のようなものを作り話し出すと、「二語文が出た」というのです

でも、その時感動したのは「一語文」

「まんま」「ママ」「わんわん」など、たった一単語でも、

赤ちゃんは「まんま、食べたいよ」「ママ、抱っこしてよ」「わんわんがいるよ、パパ、見てよ」と

伝えたいことがある、だから、れっきとした「一語文」である、というわけなのです

言葉を獲得する時、わたしたちはそうやって、「伝えたいことがある」という原動力から

ひとつひとつ、身につけて、ここまできたのです

 

だから、赤ちゃんが「あー」「うー」と言っているのにも

「伝えたいこと」があるんだな~と見ていると

まっすぐこちらを見つめ返してきます

言葉での会話は成り立たなくても、そうやって、コミュニケーションを重ねていく中で、

子どもは「伝えよう」「感じ取ろう」とまっすぐこちらを見るようになります

 

赤ちゃんとの日々で、きっと多くの方が感じたことのあるこんな気持ちを、

いつから忘れてしまったのだろう…と思うことが多くあります

 

しゃがんで石ころを拾おうと、ちいさな手で地面を触ろうとしたとたん

「きたないからやめて!」とぐいっと引っ張るお母さん

「いち、いち…」(石?)なんか言ってる子どもを無視

 

「パパ、パパ…」と呼んでなにかを指さしてる子どもと一緒に歩きながら

スマホをいじってるお父さん

 

車に乗せた途端音楽をかけるか、動画を流すかして、

何時間のドライブでもその状態を続ける

家の中でも同様に

そしてゲーム

 

あれ?

なぞなぞは…?

言葉遊びは…?

しりとりをしたことない、って子もいました

その状況では…そうなるか…

 

音楽が流れていたら言葉遊びはしません

テレビや、動画が流れていてももちろんしませんし、

ゲーム機に向かいながらそんなことするはずありません

 

なぞなぞができなくたって将来困らないよ

ただの遊びでしょ?

思うかもしれませんが、長年子どもたちを見てきてはっきりと言えるのは、

やっぱり、興味のないこと、楽しめないことには

なんであれ、夢中にはなれない、努力もできない

単純ななぞなぞに「挑戦する」気持ちも湧かず、

「意味わかんない」と背を向ける

この状態で、これから先の勉強、どうなっていくのでしょうか

高学年あたりから「興味がない」発言がどんどん出てきます

歴史や、地理、理科の水溶液や気体の性質など、

まだまだ小学生の理社などは身近なことばかりですが、

それでも「興味がない」とふくれ面

国語では名詞の種類、助詞の使い方など、文法もでてきます

そして算数では比例・反比例、割合など、抽象的な内容も

中学に入れば外国語が始まります

母国語の言葉遊びに興味がないのに外国語!

多くの科目の学習内容はより抽象的になります

興味がなかったらとてもじゃないけどやりきれません

言葉にこだわらずあしらっていたら絶対に習得できる内容や量ではありません

それを無理矢理トレーニングして問題だけ解けるようになっても、

全く実践には通用しません

その時だけ

1週間だけの記憶です

 

そんな短期記憶のために、高額な授業料を支払って夜遅くまで塾に通わせられ、

「興味ない」のに何時間も勉強させられる我が子をちょっと我が身に置き換えてみてください

 

とにかく

そのスイッチを切って

 

ただ、静かな時間を子どもと過ごしてみてください

聞こえるのは自分と、子どもの声だけ

食事中はもちろん

散歩中も買い物中もドライブ中も

子どもと対話をしてください

 

なぞなぞや、しりとりをしてください

難しいのじゃなくていい

好きなものを順番に言っていくだけだって言葉遊びです

目に見えるものを題材にしたってどんな遊びだってできます

あの看板読めるかな、とか

うちでは長時間ドライブをしなきゃならない時は最近

車のナンバーでいろんな遊びをします

物語を作る、なんて高度なことが得意な方はぜひお子さんを主人公に

寝る前に物語ってみてください

「続きはあした」

と連続ドラマのように「いよいよ!」というところで終わりにしたら

きっと翌日もリクエストされますよ

それまでに続きの展開を考えておくのも楽しいでしょ

 

年末年始休暇に入る方も多いと思います

忙しい方は、普段なかなかゆっくり一緒に過ごせない我が子と

そんな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか

そして

子どもの「一語文」を決して聞き逃すことなく

我が子はつねに、わたしたちにメッセージを発信してる

アンテナを張っていたいですね

 

どうか、みなさんよいお年を

 

こんなちっぽけな塾の一方的なブログを

1年間読んでくださり本当にありがとうございます

これからもどうぞよろしくお願い申し上げます

よい新年をお迎えください