どんぐり学舎

かてごりー:子どもとのくらしの中で

「いつまでテレビを見せないの?」という質問

最近、立て続けに聞かれたのでこの場を使ってお応えします

 

結論から言うと、

私の持論では、

生まれてから就学前までは一切見せず、

テレビのある部屋に寝かせることもよくないと考えています

就学してから小学校低学年の間(10歳前まで)は

もちろん見せませんが、

家族みんなでスポーツの応援をしたり、

「特別」な時間に家族で楽しむようなイベント的な見方は、

短時間なら、

そう悪くないんじゃないかと思っています

 

生まれてから10歳前までに、

絶対に見せない方がいいのは

・ニュース

・バラエティ・ワイドショー

・残虐なシーンのあるドラマやアニメ

・科学系種明かし番組

など、それぞれに理由があって、いろいろありますが、

まあ、基本的にはテレビが生活の中心にない、ということが

重要だと考えます

 

※バラエティ等については前回の記事を参照してください

  人と人とが、けなしあう、いじりあう構成を

  大人として注意深く御覧になってみてください

  子どもにはよくない、大人ならいい、と思っていましたが、

  最近の世の中状態を見ると、それも危ういなあ…と感じることが増えました

  

こんなことを書くと、

「そんな無菌状態で育ててひ弱な精神にならないか?」

という疑問が上がってくることもあります

世の中、社会に出れば厳しいことばかり

今は国際情勢も緊迫しており、

事故や事件、火災や殺人、天災、

残酷な事件も次から次へ起こります

いくら小さな子どもでも、そういう事実を隠して暮らすことは、

いい教育と言えるのか?と思う方もいるようです

 

これまた、こういった意見に対する持論を述べるならば、

生まれてから10歳くらいまでの間に、

そういった事実を包み隠さず浴びせることで

その子の人格形成に影響することは

後々、取り戻そうと思っても取り戻せない、

残念な状態を招くことになる可能性が非常に高い、ということです

 

かっこつけてちょっと難しく書いてしまいました

簡単に言うと、

事実だからって小さい子になんでもかんでも伝えることは

いいことじゃない

っていうことです

なぜいいことじゃないかっていうと、

小さい子の心は、

大人とは全然違う構造をしているという事実をまず知っていなければなりません

みなさん、忘れているでしょう

みなさんも子どもだったことを

そして、もちろん、自分の子ども時代の心が、今とは違う感受性を持っていたことを

覚えている人は少ないでしょう

覚えていなくても、知っていてください

 

小さな子に親の言葉や、テレビのニュース映像などで「これが事実」と教え込むことは

その子にとってとっても重大な、深い記憶として心に刻まれることになります

そうそう、それが目的なんです、だって、いずれ知らなくてはならないことなのだから

と反論されそうですが

 

たとえば羽化したて、脱皮したての昆虫の外殻や羽が

もろく、やわらかいことはご存じですよね

その状態の昆虫をもしその手でつかんだら、

どうなってしまうか

 

たとえば生まれたての人間の赤ちゃんに

何をしてはいけないかはみなさんご存じですよね

進化上、ヒトの出産は生理的早産と言われるだけあって、

新生児の取り扱いには大変な注意が必要です

大泉門はぺこぺこしていて脳に直結する頭蓋骨のすき間

首も腰も据わっておらず、寝返りもできないのですから

呼吸がちゃんとできているかもチェックしてサポートしなくては

 

そんな赤ちゃんに

自分で座るよう促す人はいないし、

言葉を話したての幼児に

「その遣い方は間違っている」と正したことのある人も

まずいないでしょう

 

どうしてやめてしまうのですか?

そんなもろい乳幼児期を経て、大切に大切に育ててきたのに、

幼稚園や保育園、小学校に入ると、もうサポートをやめてしまうのはなぜですか

首と腰が据わって、自在に歩き、走れるから

トイレもひとりで行けるし、おしゃべりもできるから

 

だから、大人と同じ刺激を受けても大丈夫

 

って

どうして断言できますか?

 

首や腰のサポートは不要になります

大泉門もすぐに閉じて、もう心配ありません

自在に歩き、走り、勝手にあちこち飛び回り、

いろんなことを見聞きして、言葉をどんどん覚えて、

まるで小さな大人のよう…に見えるだけです

 

どうですか?

ご自身が、たとえば5歳とか、7歳とか、9歳の頃の状態と、

現在とで、

たとえば周囲に起こる様々な現象に対する「受け方」は

同じですか?

残虐な事件の真相を知った時、

天災や戦争の映像を見た時、

そして

花びらが

はらはらと

風に散ったのを見た時

どうですか

子ども時代の自分と、今の自分と、

全く同じ様な反応を、心はしていますか

 

子どもって

「なんでそんなことで笑うの?」っていうポイントで

笑ったり喜んだりしませんか

 

子どもって

「あー、そう見えるのか!」と

大人にもビックリするような些細な事柄にいち早く気づいて、

騒いだり教えてくれたり、しませんか

 

子どもと大人の構造は、体だけじゃなく、心も違うのです

ちゃんと首がすわるまでは縦抱きやおんぶをしなかったのと同じように、

ちゃんと心が頑丈に育つまでは、

注意深く取り扱う必要があるのです

 

何歳くらいまで?

それは実際、その子によります

毎日一緒に暮らしていると、

子どもといろんな話をしていると、

わかってきます

でも間違いなく、

9歳以下の子どもは注意が必要なのです

 

糸山先生の書いていらっしゃる「9歳の壁」も

シュタイナーの7年期も

ほぼ同じことを根底では訴えています

 

ちなみに

我が家の子どもたちは現在、14歳と10歳

 

14歳の長女は毎朝晩、新聞を読んでいて、

私が夫と二人で話していると混ざってきて自分の意見を言うこともあります

小学生まではほとんどテレビを見ていないし、

現在も録画した動物番組や歌番組などを自分の空き時間に1人で見ているくらいです

今朝は、長女とわたしとで「過労死」についての朝刊の記事について話していました

昨日は「空母」について

昔『トップガン』っていう映画が流行って、かっこよかったんだ~

でも、戦闘機って、戦争のための飛行機で、人を殺すためのものだからね

見た目にかっこいいけど、その向こうになにがあるか考えないとね

なんて話を

 

新聞を読みなさい、とか、時事問題や社会情勢に興味を持ちなさい、なんて

言ったことはありません

むしろ、新聞さえも低学年までは見せないようにしていました

記事の内容や写真、週刊誌の広告の見出しも、

小さい子には不要な刺激として慎重に扱っていました

中学生になって急に読み出し、考えることを始めました

見ていると、ごくごく、自然な成長のように感じます

 

次女が眠ってから長女が寝る支度に入るまで時間差があり、

私が仕事を終えてテレビを見ながら休んでいる時に部屋に入ってくるので、

一緒にテレビを見ながら話すこともあります

夕べはEテレでやっていた歌舞伎の「俳優祭」を一緒に見て、

字幕放送に切り替えて「歌舞伎って面白い~!いつか見に行きたいね~」なんて

盛り上がっていました

いつも録画している志村動物園に「海老蔵」さんが出ているとかで、

「海老蔵さんだ!!」と舞台を見て喜んでいました

遅くなっちゃうから、続きは録画しておくよ、とオヤスミナサイ

 

中学生になると「家でネットで調べてくる」課題などが出てくるので、

パソコンを貸すこともありますが、いつまでも使っているようなこともなく、

自制して…というか、飽きるらしく、すぐに返してきます

 

10歳の次女はちょうど過渡期

長女と話すような内容や言葉はまだ気をつけていますが、

少しずつ興味を持つ対象が変わってきました

この時期を丁寧に、慎重に、と私は思っています

一緒にテレビを見て、わいわいすることもあります

動物特番を一緒に見たり、

私が好きな番組を一緒に見たりすることもあります

私が大好きな『ブラタモリ』と『アナザースカイ』は

休日にひとりでアイロンをかけながら録画を見ていることが多いので、

子どもたちも一緒に見ることが時々あります

ふたつとも、言葉も優しく、展開も優しく知的な番組なので、

一緒に見るには不安がない番組です

それでもまあ、時間にすると…1週間に1時間…か、2時間くらいでしょうか

姉妹ふたりで、見たい映画などがあると、

映画館に行ったり、レンタルして一緒にみることが

月に1回、あるかないか、というくらいでしょうか

 

でも、

14歳と10歳ですから…

低学年まではゼロに近いですから

低学年の子がひとりでもいるご家庭では

まだまだ注意が必要です

 

でも、

そんな注意が必要なくなる日は、

すぐにやってきます

 

幼少期からニュースを見せて、社会情勢を学ばせようとしなくても、

素直さと、安心感を大切に育てれば、

ちょっとやそっとじゃふらつかないしっかりとした心が育ちます

会話や読み聞かせを大切に習慣化すれば、

「ことば」を体得し、

自分に必要な情報を自分で獲得する力が育ちます

「事実」について知り、考えることは、

それからでも遅くありません

というか、

それからでないと危険です

だって、

大切な思考の基盤が、過激な刺激によって構築されることになるのですから

過激な映像や言葉のあとに、いくら優しくて穏やかなことでフォローしようとしても、

どちらが脳内を大きく占めるか、考えたらわかりますよね

子どもの頃、怖くてたまらなかったこと、

お化け、暗闇、高いところ、人それぞれでしょうが、

忘れようとしても、忘れられたものではありませんでしたね

子どもの脳内で何が起こるのか、想像してあげてくださいね

 

肝心な部分が成長しきっていない間に、

大人と同じ刺激を与えるということは、

首のすわっていない子を椅子に座らせて食事のマナーを教えるようなものです

 

立派な大人に育てなくては、という「よかれ」の思いから、

大人と同じ刺激を子どもにも与えようとなさっている方は

そんな必要はないことを、

どうか知ってくださいね

 

私がこの記事でお伝えしたいことが

全部詰まっている映画『ライフ・イズ・ビューティフル』もぜひ

ぷろふぃーる
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