どんぐり学舎

かてごりー:小学校にはいる前のこと

文字と数字  教える前に

年長さんの生徒さんの作品

「おとおさん」ですがあえて直しません

そんなことより、かわいいでしょう?クジラの家族

それぞれがボールを持っていますが

色とりどりで、きれいです

にこにこ並んでいます

「くじらのきょくげいがだいにんきです」という問題文の書き出しを読んで

「く、くじらっ?…じゃあ~まず海を描かなくちゃ」と

青い色鉛筆でぐわんぐわんと波を描き出した時、

今日は大丈夫だなあ、と思うのです

 

次女が小学校に入学して半年

生まれて初めての「おべんきょう」に期待わくわくの次女の様子を

毎日楽しみに見つめてきました

就学前のお子さんをお持ちの親御さんたちが心配していますが

思ったより学校の進行は最初はのんびりとしていて

ひらがなも、大きく、丁寧に1日1文字~2文字、じっくりと教えてもらいました

そもそも、わたしは就学前に(小学校と同じような)国語や算数の先取りをするのは

毒にしかならないという考えをもっているので

「50音は書けるように親がしておくべき?」

「カタカナも教えておくべき?」

「鏡字を直さなくちゃ…」

「お友達にお手紙書くんだけど、まちがいばかりだから直すのが大変」

などという話を就学前の親御さんに相談されると

「なんにも教えなくていいし、直さなくていいよ~」と答えてきました

この相談は年々エスカレートしているのですが

なんなのでしょう、子どもがいると必ず来るあのDMのせいでしょうか

「最後のチャンス!」「入学前にこれだけはできないと!」

…そんなことは全くなくて…

むしろわたしは、字を知らないうちの貴重な時期を、もっと楽しんでほしいなあと思うのです

 

以前所属していた子育て支援のNPOで、絵本の読み聞かせを勉強した時

リーダーがまずスタッフに対して読み聞かせを実際にしてくれるのですが

「絵を見てね」と念を押されるのです

大人は、字が読めるから字を追ってしまうのよ、と

そういえば、親子に対して読み聞かせをしながら大人の視線をたどると、

確かに「字」を追っています

テレビで字幕が出ると、音声で聞きとれているのについ追ってしまうのも不思議ですが

わたしたちは字が出てくるとつい読んでしまうようです

情報を得ようとするのですね

字を読めない乳幼児も、「なんか書いてある」と字を気にする場合もありますが、

良質の絵本を読んで聞かせているときの幼児の目は、完全に絵と、読み手の声に心を奪われて、

キラキラ、わくわくしています

 

わたしたち人類の文字や言語の獲得の歴史を思うと、

もうすっかり文字も数字も数式も言語も完成しているところへポンと産まれてきたわたしたちには

ともすると忘れがちな大事なことがあると気づきます

人類は、誰かに何かを伝えようとして、文字や言語を生み出し、

自然の中にある規則性を見つけて、それを記号や数字で表現し、やはり伝えようとしたのです

 

言語を産まれ持って背負ってくるわけではない子どもたち、

それを習得するまでにそばにいるわたしたちには、

すべきことと、しないほうがいいこと、があると思っています

伝えたいこともないのに単語だけ詰め込んでも

身につくはずはないし、

体験もないのにことがらだけ覚えさせても、なににも生かされないしそもそも覚えられません

 

文字を正しく書けるかどうかより、大事なことがあります

文字を書いたことをほめすぎると、文字を頑張って書こうとします

1年生の先生は、思ったよりゆっくり、じっくりと基礎から教えてくださいます

わたしたちは先生の邪魔も、その年齢なりの興味を広げている我が子の邪魔も、

してはならないのです

字を知らない世界なんて、もうわたしたちには想像できません

でも、知らないうちのほうが、得る情報は多いかもしれません

子どもたちは文字や文章なんか使わなくても

たくさんの表現をしているし、たくさんの美しいものや驚くべきことを味わっています

ほら、子どもの表現の豊かさったらないでしょう?

あの笑顔、あの泣き顔、あのじたばたと全身で感情を表す様子、

もっとさかのぼれば、産まれたばかりの赤ちゃんの、あの表現力は素晴らしいと思いませんか

わたしたちは原点に返って、子どもたちの表現を受け止めて育てていきます

 

大人が、字を知らなかった頃に戻れるのは、字を知らない子と一緒にいる時がチャンスです

何を見ているんだろう

何を感じているんだろう

そんな風に寄り添っていると、

とても字を教える気になどなれませんよ

鏡字や綴り間違いなんて、今はどうでもいいか~と心から思えますよ

せっかくのチャンスです

存分に楽しみましょう

たった6年で、正式に教えていただく時期を迎えるのですから

 

1年生を迎えるかわいい友達に時々送る絵本

 

くんちゃんのはじめてのがっこう くんちゃんのはじめてのがっこう
ドロシー・マリノ まさき るりこ

ペンギン社 1982-04



 by G-Tools
マイケルとスーザンは一年生 マイケルとスーザンは一年生
ドロシー マリノ Dorothy Marino

アリス館 2006-03



by G-Tools

 

 

ぷろふぃーる
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